英語で書かれたロシア語の上級レベルの文法書を紹介します

ロシア語文法の入門書の定番は白水社の「標準ロシア語入門」(東一夫/東多喜子著)で、中級レベルの本は何冊か出版されていますが、日本語で書かれた上級レベルの文法書はありません。

そこで最近、1998年に改訂版が出されたBristol Classical Pressの”Modern Russian(An Advanced Russian Course)”(Derek Offord著)をアマゾンで購入しましたので紹介致します。

まあこのブログも自己満足で、そもそも日本のロシア語学習者の人口は圧倒的に少ないのでこれを読んで役に立ったという人は日本でもほとんどいないでしょう。

この本も先ほどブログに書いた「現代ドイツ語文法」と共に私の中で文法書のベスト2に入り、読んでいて美しいと感じる良くまとまった本です。

ある程度、ロシア語文法の基礎を身につけており、大学や大学院でロシア語を本格的に学ぶ人向けに書かれた本です。

そもそもこの本は1990年代の中頃にイギリスのマンチェスターの書店で見つけました。当時、大学院の選択科目でロシア語を専攻しようとしていた時だったので、この本がボロボロになるまで読みました。もっとも当時の学部長にロシア語を学びたいと相談したのですが「英語だけでも大変なのに日本人がロシア語も学んでいくことは不可能(impossible)だ。学位とロシア語のどちらが大切なのですか?」と言われロシア語の履修は諦めました。

当時、この本は日本円で3,000円ぐらいだったと記憶していますが、今は円安の影響もあってか価格が倍近くになっていました。

あとこの本の欠点は演習に回答がついていないことですが、そのぐらい読者が解決しろということなのでしょう。

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