The Economistについて

イギリスのエコノミスト誌の購読を検討しているのでこの雑誌について書いてみます。
大株主はイタリアの大財閥のアニェッリ家が43.4%保有しており、その他、イギリスのチョコレートでおなじみのキャドバリー家とロスチャイルド家、それにシュローダー家が株主に連ねており一言で言うとヨーロッパのロスチャイルド系の雑誌と言えるでしょう。
また名前は「エコノミスト」ですが科学系の記事もあるものの実際には政治経済、ビジネスが記事の中心になっており厳密な意味の経済誌ではありません。
学生の時に3年、購読したことがありますが世界の流れを幕の内弁当的に大まかに掴むには手っ取り早い雑誌でした。しかしながら、そもそも株主はヨーロッパのエスタブリッシュメントですのでジャーナリズム精神に満ちあふれた記事を期待するよりむしろ彼らの考え方を理解するための雑誌という位置づけで良いのではないでしょうか。
年間購読したらペーパーで1冊あたり1,000円程度なので価値のある情報(インテリジェンス)を期待しすぎるのも良くありません。
投資家ならFinancial Timesやthe Wall Street Journalをネット購読します。読者層は大企業の部長や役員、アカデミズムあとは外交官等の官僚といった社会の上澄みの人達が多いのではないでしょうか。
The Economistに限ったことではありませんが、この手の雑誌の記事について考え方が偏っているとか批判しても仕方がありません。株主の構成からして今回のウクライナ戦争ではウクライナ寄りで書かれているでしょうし、この雑誌を読んだからと言って世界情勢が手に取るように分かる訳ではありません。いかに行間を読み取るかが大切です。
購読するならFujisan.co.jpでオンライン付きのペーパー版で申し込みます。ちなみに3月末までの申込だと5,000円の割引があります。